仏前式ってどんな結婚式? 神前式との違いや挙式の流れをご紹介!

目次
仏教徒の方や、厳かな式・小規模な式をあげたいと考えている人におすすめしたいのが、仏前式です。
仏前式という挙式スタイルのことを詳しくご存知でない方も多いでしょう。
そこで今回は、仏前式についてくわしくご説明し、メリットなどをお伝えしていきます。
仏前式を挙げる場所・仏前式の考え方
仏前式は、お寺、あるいは自宅の仏壇前で、仏様に誓いを立てる挙式スタイルです。
「仏様やご先祖様に結婚を報告し、感謝を捧げ、来世の結びつきまでを願う」とてもロマンチックな式なのです。
仏前式はお寺が自宅のどちらかが挙式会場になる
仏前式は、仏教系の挙式スタイルのことを指します。
先祖代々のお墓を管理してもらっている菩提寺や、家族でお世話になっているお寺で式を挙げるのが、会場選びの基本です。また、お寺で式を挙げられない場合は、自宅で挙式する場合もあります。
仏前式は「来世での結びつき」まで願うのが特徴
仏前式は結婚に対する考え方に大きな特徴があります。
仏前式の場合は、仏教の輪廻や因縁といった考え方に基づいて、
「前世からの因縁で結婚することになった」
「二人が結びついたのは先祖の行いや仏様の思し召しによるもの」
といった考え方をするのが特徴です。
そのため、仏様とご先祖様に感謝し、2人の因縁が続くように、「来世も2人が一緒になること」まで願います。
「来世まで」の仲を誓うというロマンチックな考え方をポイントに、仏前式を選ぶのもよいでしょう。
仏前式を選ぶ際の4つの注意点
仏前式は、キリスト教式や神前式に比べると、知名度がそれほど高くはありません。
一般的な挙式のプランには含まれていないことも多いので、宗派の確認や会場の手配なども新郎新婦が協力して進める必要があります。
仏前式ならではの注意点を知って、結婚式に対する不安要素をなくしましょう。
注意点1. 両家の宗派によっては仏前式を選びづらい場合もある
仏前式は、仏教独自の挙式スタイルです。同じ仏教でも、両家の宗派が違えばすり合わせが必要になります。
信仰している宗派が違う場合、宗教観とは関係のない挙式スタイルを選んだほうがよいケースもあるでしょう。
仏前式はお互いの親族だけを招いて行う結婚式なので、新郎新婦だけでなく両家の話し合いが必要不可欠です。
注意点2. 数珠の持参を呼びかける必要がある
仏前式では、式次第に新郎新婦が数珠を交換するという手続きがあります。
本来、数珠は仏教においてお経や念仏を唱えたり、魔除け・お守りとして使われていたりしてきた大切な道具です。
仏前式では参列者の方々にも数珠を持参してもらう必要があるため、忘れずに周知しておきましょう。
注意点3. すべてのお寺が仏前式に対応しているわけではない
お世話になっているお寺が仏前式に対応していない可能性もあります。
仏前式を行いたいと考えたら、まずはご縁のあるお寺に相談をしてみましょう。
注意点4. 会場・衣装・招待を自分たちで手配する必要がある
仏前式は、原則として親族だけで行います。
会場によっては、友人・知人の参加を受け付けている場合もありますが、基本的に式の会場で披露宴まで行うことはありません。
また、多くの寺院では和装のレンタルサービスなどが用意されていないので、会場の手配だけでなく、衣装のレンタルや招待状作り、披露宴会場の予約まですべて自分たちで行う必要があります。
そこまで準備を行えない場合は、仏前式に対応しているホテルなどを探すのもおすすめです。
仏前式のメリットは厳粛さや節約のしやすさなど
仏前式は、神前式と同様に厳粛な雰囲気のなかで式をあげられます。また、式の規模が比較的小さいので、費用を節約しやすいのもポイントです。
メリット1. 厳粛な雰囲気のなかで挙式できる
お香が焚かれ、雅楽が演奏される寺院の本堂では、厳かな雰囲気のなかで挙式できます。
宗教観の豊かさを感じながら挙式をしたい方、仏教芸術をお好きな方におすすめです。
メリット2. 参列者を制限するため費用を節約しやすい
仏前式だけなら、おおよそ20万円前後で開催できます。
親族のみの仏前式だと、招待客をもてなす労力や予算もそれほど大きくありません。
ただし、衣装のレンタル費用や式後の披露宴会場の利用費などは別にかかります。
入堂から退堂まで!仏前式の流れ
仏前式の流れは、以下のとおりです。
*1. 入堂(にゅうどう)
*2. 啓百文(けいびゃくもん:仏・先祖への結婚報告文)の朗読
*3. 念珠授与(新郎新婦による数珠の交換)
*4. 指輪交換
*5. 司婚の辞(新郎新婦による誓いの言葉)
*6. 新郎新婦による焼香
*7. 誓杯の儀(新郎新婦・親族による祝杯)
*8. 法話(僧侶による祝辞の話)
*9. 退堂
仏前式での衣装は新郎新婦ともに和装が基本
仏前式は、仏教スタイルの挙式なので、神前式と同じく和装が基本となります。新郎は紋付羽織袴、新婦は白無垢が一般的です。
例外として、ホテルや自宅で挙式する場合は、ウェディングドレスを選ぶ方法もあります。
厳かな仏前式で来世までの結びつきを願う
古式ゆかしい結婚式を、できるだけ小規模に行いたい場合におすすめなのが、仏前式です。
お寺だけではなく、仏前式に対応しているホテルや結婚式場も増えてきています。
ご紹介した仏前式で、来世の結びつきを願うのも素敵ですね。
仏前式に関するよくある質問
- 仏前式と神前式の一番の違いは何ですか?
- 考え方の違いが大きいでしょう。神前式は、二人が結ばれたことを神様に報告しご加護を願います。仏前式は、二人が結ばれたのは因縁であるという考えのもとに、結ばれたことを仏様やご先祖様に報告し来世までの結びつきを誓います。
- 仏前式の衣装は白無垢が必須でしょうか?
- 仏前式では白無垢のほか、色打掛、引振袖でも良いとされています。またウエディングドレスでも可能なところもあります。
- 仏前式は両家の宗派が違っても可能ですか?
- 宗派が違う場合は、どちらかの宗派に合わせることで可能です。新郎側に合わせることが多いですが、両家が話し合って決めることができれば問題ありません。